ネタ 短編 2014年02月23日 二人して補習相手は居眠り、自分は遅刻。高校生設定「くっそー、何で起こしてくれなかったんだよ…」今現在、私は放課後の教室で補習をうけている。原因は…遅刻。(起きたら、一限が始まっていた)。家が学校から近いので、幸いにも二限には間に合った。が、一限は厳しいと評判の牧井先生。昼休みに呼び出された挙げ句、放課後に補習を受けているのだ。ちなみに、数式と格闘中。大嫌いな数学をやらなきゃならないなんて…最悪。「………」ついでに言うと、さっきから向けられる視線も気になるわけで。当の本人は何食わぬ顔でプリントを仕上げ、私の様子を見ている。「ああーもう、訳わかんない!」「………」「…あのさ、さっきからなんなの?」「いや、暇だから見てるだけ。面白いし」ああ、そうですか、面白いですか。暇って何だよ、こっちは必死こいて解いてんのに…「その様子だと終わりそうに無いな…と思いながら」「終わったなら提出しに行けば?てか、何であんたが補習受けてんのよ」「授業中寝過ぎだって怒られた。教科書読んだらわかるから、別に良いかと」そういえばこいつ、数学の時は毎回寝てたような…ってか、教科書読んでわかるとか、どんだけ頭良いんだよ…!…イヤミか!イヤミなのか!?「てか、あいつの説明、逆にわかんないし。教科書の方がわかる」「へえ…ならさ、教えてくれない?」「別に良いけど?」内心私はガッツポーズをとった。これでこのプリントから解放されると思ったから。………更に一時間経過。「すごい、わかりやすい…」「だろ?あいつは、簡単なことを難しく言ってるんだって。そのくせ偉そうに威張るから授業受ける気失せるわけ」「ああ、だから寝てるのか」「ほら、あと一問、ラストやるよ」なんだか、コイツの教え方上手すぎて先生哀れ…。こうしてプリントを何とか終わらせることが出来た…のだが。「やった、終わった…ヤバい嬉しい」「そう、良かったね」「マジありがとう…!そう言えばさ、数学以外で得意な科目ってあるの?」「…っていうかさ、数学得意じゃないし。あとは普通」………あたしより点数取ってるくせに苦手とな!?これはあれか?…イヤミか!イヤミなのか!?(あれ?デジャヴが…)「…いやいやいやいや、こんだけ出来て数学苦手って…」「数学って論理的に考えるだろ?俺は直感だから、教科書読んで裏付け取ってるだけだよ」「あーそれわかる。あたしも直感かな?わかるとこはわかるし」「へぇ…ところで、教えるのって今日だけだよな?」ああ、ちょっと惜しいかも…数学いつも破滅的にヤバいしなぁ…赤点いかないのが奇跡だしなぁ…けど、いつも聞くのは悪いし…「…うん、いいよ。今日だけで。助かったし」「あっそ。んじゃ、提出して帰るとするか」「うん」職員室に向かう道すがら、お互いに知らないことを話し合った。思えば、こいつと話す事はあまりない。だから、私はこいつの事をあまり知らないわけで… PR